30年前の契約書をちゃんと読んでいなかったために約1600億円分のNVIDIA株を購入しそこねた話
11 時間前
NVIDIAの初期の技術顧問だったエリック・グリクセン氏が、1996年に同社から受けた通知に誤りがあり、9375株分のストックオプションを行使し損ねていたと明かしました。同氏によれば、購入し損ねた株の価値は記事作成時点で約10億ドル(約1570億円)に上るとのこと。ただし、時効が障壁になると判断し、訴訟による追及は断念しています。
グリクセン氏は1993年にNVIDIAの技術顧問に就任し、同年9月に2万5000株分のストックオプションを付与されました。ストックオプションは、あらかじめ決められた価格で株式を購入できる権利ですが、付与されただけで直ちに全てを行使できるとは限らず、契約で定められた期間や条件に応じて権利が確定します。
1996年4月、NVIDIAの最高財務責任者(CFO)はグリクセン氏に対し、1万5625株分の権利が確定しており、90日以内に行使する必要があると通知しました。同氏はこの通知に従って権利を行使し、その後はこの件を忘れていたといいます。
ところが、2024年に古い書類を見直したところ、署名済みの契約書と当時の説明が食い違っていることに気付きました。NVIDIA側は権利が全て確定するまでの期間を4年としていましたが、契約書には四半期ごとに権利が確定し、付与から1年で全株分が確定すると記されていたとのことです。
NVIDIA側は、全ての権利が確定するまでに4年かかるとして、当時は全体の62.5%に当たる1万5625株分だけを行使できると通知していました。しかし、契約書通りに1年で全ての権利が確定するなら、通知時点では2万5000株分全てを行使できたはずです。グリクセン氏は、この説明の食い違いによって、残りの37.5%に当たる9375株分を行使し損ねたと主張しています。
差額に当たる9375株は、その後の株式分割を反映すると450万株になり、その価値は記事作成時点だとなんと10億2987万ドル(約1617億円)となります。グリクセン氏は弁護士に依頼し、NVIDIA側と約1年にわたって交渉しました。同氏によると、NVIDIAは契約書の真正性を争わず、請求は既に時効にかかっていると主張したとのことです。最終的に同氏と弁護士は、約30年が経過しているため、訴訟を起こしても時効を理由に退けられる可能性が高いと判断しました。
この投稿について、Hacker Newsでは「当時の通知が誤っていたか」と「今から法的に請求できるか」は別の問題だという議論が出ています。 ある投稿者 は、1996年に誤った情報を伝えられたことが、権利行使期限や時効を過ぎた現在でも請求の根拠になるのかが論点だと整理しました。
また、契約書を所持していたにもかかわらず、約30年間その内容を十分に確認しなかったことだけを理由に、今から巨額の支払いを求めるのは難しいという 意見 もあります。
一方、NVIDIA側が契約書に1年間と記されていることを把握しながら故意に誤った説明をした証拠があれば、詐欺を理由とする請求を検討できる可能性があるという 指摘 もありました。ただし、これは仮定の議論です。この指摘をした投稿者自身も、グリクセン氏の文章にはそのような故意の行為を裏付ける証拠が示されていないと説明しています。
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