現代人を蝕む「脳疲労」は実は「ある部位」が原因だった!? 寝ても疲れている体を90秒でリセットする方法も紹介(東洋経済オンライン)
60 分前

整骨のプロ柔道整復師・薩摩宗治氏が42万件を超える症例の末たどり着いたのは、すべての不調の根源は骨盤でも、肩甲骨でもなく“あご”だということ。この度、薩摩氏はその理論の集大成として『24時間戦う脳と身体をリセットする技術 疲れはあごが9割』を一冊の本にまとめました。現代社会において、なぜ今あごが大事なのか。口内環境の専門家であり、本著の監修を担当した歯科医師・馬場裕史氏とともに、あごや口内環境の悪化からはじまり全身へ広がる不調連鎖について語ってもらいます。前編はあごの緊張と脳疲労の関係についてです。
■毎日の小さなケアが脳疲労を予防するカギ
薩摩先生 スマホを見ているとき、あごを引いて首を前にまっすぐ倒す姿勢をしていると思います。これはボクサーが相手のパンチを迎え撃つときのポーズに似ていますよね。これは首のつけ根、頸椎1番の周囲にある交感神経にスイッチが入り続ける姿勢なわけです。
さらに、骨膜を通じて脳にも刺激が届き、常に交感神経が優位な状態になるという、二重の構造で交感神経がずっと働いていることになります。
昔の人間は、いざというときのみ戦闘モードにシフトしていましたが、スマホ主体の現代社会はいつでも戦闘態勢。スマホ、仕事のストレス、人間関係、動画配信、あらゆる日常のシーンで、常に交感神経が優位になり、多くの現代人は一日の大半を「戦闘態勢」で過ごしているんです。大変な時代ですね。
馬場先生 私のクリニックでも、最近は子どもでも虫歯はほとんどなく、食いしばりなどほかの原因で歯の治療に来る患者さんが増えています。小さな頃からスマホが当たり前ですから、子どもでさえ交感神経優位な状態が続いているわけですね。
■無自覚な食いしばりはストレスのサイン
薩摩先生 交感神経が常に優位な状態では、夜になっても副交感神経にスイッチを入れるタイミングがありません。
馬場先生 本来、食いしばりには噛むことでストレスを発散する役割もあります。しかし、それも度を越えてしまい、歯折(歯が折れること)が最近の歯科の分野の大きな課題でもありますね。
薩摩先生 確かにそうですね。かつては夜間の睡眠で、身体や脳の疲労は十分に回復できました。でも、現代のスマホ時代は違います。寝る直前までスマホを見続けている生活では、あごまわりの骨から常に交感神経信号が送られている状態。これでは、寝ても疲れが取れないのは当然です。
馬場先生 歯科分野では食いしばりが一つのストレスの指針にもなります。実際、患者さんに「食いしばりしていますか?」と聞くと、多くの方は「いいえ」と答えます。しかし、口の中を見てみるとほおの内側や舌に歯型がついているなど、明らかに食いしばりをしているのですが、ご自身では気づいていないのです。
歯科医院によっては食いしばりの原因となる咬筋のパワーを専用の機器で測れるところもありますが、まずは自分が食いしばりだと知ることが、食いしばり、さらにはストレスを改善するための第一歩だと思います。
薩摩先生 自分の状態を知れば、体を治そうというメンタルに向かいますからね。
馬場先生 その通りです。患者さんの中には、治療に来て歯科衛生士さんとおしゃべりをしていくだけで、笑顔になって帰る方もいる。だから、私のクリニックではスタッフに患者さんとできるだけおしゃべりをしてほしいと伝えています。
薩摩先生 歯医者さんなのに「おしゃべりしてほしい」とは面白い! 戦闘態勢でいることに気づけば、毎日のほんの少しの習慣でも交感神経をゆるめることはできますからね。
馬場先生 毎日の歯磨きが虫歯のない歯をつくることと同じですね。あごから来る交感神経スイッチをオフする方法はどのように指導されているんですか?
薩摩先生 スマホを見るなとは言えません。何しろボクもスマホ中毒気味なので(笑)。四六時中スマホを持って、あごを引いて。そんなことをしていたら、首や肩だけでなく、脳まで疲れてしまいます。これからはもっとスマホに依存した生活になるでしょうから、どう付き合っていくかがカギなんです。だから、意識的に副交感神経のスイッチを入れるセルフケアが必要です。非常に簡単な方法なので、多くの方に広めたいですね。
■スマホ疲れに効く! 4ステップの簡単ケア
馬場先生 それはぜひ教えてください。
薩摩先生 まずは交感神経のスイッチが入っているかどうかのチェックから。まぶたを閉じて両手の指の腹でやさしくまぶたの上から目を触ります。どちらかが出っ張っている感じがないかを覚えておいてください。
次にあごを少し下げ、胸を広げて舌を少し出します。その状態で後頭部と首のつけ根部分にあるへこみのあたり、いわゆる「ぼんのくぼ」を両手の指で触ってほぐします。はじめは痛いかもしれませんが、筋肉がゆるんでくると気持ちよく感じるはずです。
次は耳を刺激します。耳は迷走神経が通っているので、ここは副交感神経にスイッチが入るポイントです。両手で耳をつかんで、引っぱったり、前後に回したり、痛気持ちいい程度に30秒ほど刺激しましょう。
そして最後に胸の上に両手を重ね、胸を下に下ろすようにしながら、舌を出したまま首を左に15秒、右に15秒ゆっくりと回してください。この4つの動きで90秒くらいが目安です。
そしてもう一度目を触ってみてください。目が凹んだように感じる人が多いと思います。または目が開きやすくなったり、目が潤んだりしていたら、副交感神経にスイッチが入ったサインです。これを一日に何回か、疲れたときの習慣にすると、あごまわりの筋肉がゆるみ、結果的に脳疲労を軽くすることができます。
馬場先生 本当に簡単ですね。歯科の分野でも1回の歯科治療より、毎日の歯磨きに勝る予防法はありません。毎日の小さなセルフケアは結果的に疲れの大きな予防につながると思います。
あごによく効く さつま家電
「頬筋や大小頬骨筋といった、顔の外側からは刺激しづらい表情筋に口の中から直接アプローチすることで、肌に摩擦の負担をかけずにケアできるのが最大の特徴です! LEDが光るので当たっている部位もわかりやすいし、振動で顔の癖がほぐされる感覚も、とても心地よいです」
本文の著作権はYahoo!ニュースにあります。