ナットウキナーゼ、インバウンド回復基調(健康産業速報)
58 分前

日本の伝統食品・納豆は栄養価が高く、海外での知名度も高い。健康食品業界では、納豆由来の機能性素材(ナットウキナーゼ、ビタミンK2、納豆菌)が活躍の場を広げている。ナットウキナーゼは、アジアに加え、欧米でも利用が進む。国内市場はインバウンド需要が回復基調に。また、「血圧」「体温維持」をヘルスクレームとした機能性表示食品が増え、新たなユーザー獲得につながっている。
■機能性表示で需要喚起に期待
健康食品業界では、納豆に含まれるナットウキナーゼ、納豆菌、ビタミンK2、ポリアミンなどの機能性研究が進み、これらを配合したサプリメントが流通する。
代表格のナットウキナーゼは、納豆の発酵過程で納豆菌が産出する酵素の1つ。原料は、国産、中国産、台湾産、韓国産、インド産などがある。原料サプライヤーの日本生物.科学研究所は、海外への輸出量が増加。輸出上位国の中国、米国、ベトナムへの販売量が堅調なほか、欧州での輸出国が増え、海外輸出全体の底上げにつながっている。
台湾産ナットウキナーゼを供給するサンライフや、セルマーク・ジャパンは、新たな規格原料の取り扱いを開始。アスパ・コーポレーションは、ナットウキナーゼ単品原料のみならず、新原料のリポソームビタミンDとの組み合わせ提案も行っていく。
最終製品の動向を見ると、ナットウキナーゼ配合サプリメントは、店販チャネルで定番アイテムになっている。小林製薬の「ナットウキナーゼ」シリーズをはじめ、アサヒグループ食品、野口医学研究所など、各社の特色ある商品が流通する。
販売メーカー各社からは、「リピート率が高くユーザー層も幅広い」「インバウンド客が多い都市のドラッグストアで販売量が好調」「中国観光客の購入は以前より減っているが、台湾、ベトナムの観光客の購入が増えている」など声が聞かれた。
ナットウキナーゼを配合した機能性表示食品の受理は24品(撤回除く)。「血圧が高めの方の血圧を下げる」「手指の末梢体温を維持する」などが表示されている。小林製薬、UHA味覚糖、ヤクルトヘルスフーズなどが受理。そのほか、今回の取材では「機能性表示食品を準備中」といった声が複数あった。
一方、消費者へのナットウキナーゼの普及活動を行っている日本ナットウキナーゼ協会では、「商品増加に伴い、一部粗悪品もみられる。ナットウキナーゼの新しい指標となる分析法の論文化を進めていく」としている。
■ビタミンK2は骨強化で注目に
納豆菌は枯草菌に分類される非病原性の細菌。芽胞を作る菌のため、熱に強く、胃酸で溶解せず生菌のまま腸内に到達する。乳酸菌などと同様に、数百種類の菌株が存在しており、プロバイオティクス原料としても注目されている。機能性表示食品では、Mizkan、旭松食品が納豆菌K-2株を機能性関与成分に、おなかの調子を整える納豆が受理されている。
ビタミンK2は、食品の中でも納豆に特に多く含まれている。納豆菌が産生するビタミンK2は、「メナキノン-7」と呼ばれる。欧米では、ビタミンC、Dと並ぶ人気成分で、ヴィーガン向けの骨サポート素材としての利用も進んでいるという。日照時間の短い北欧での需要も高い。
また、消費者庁では、栄養機能食品に関する食品表示基準改正に向けた作業を進めている。ビタミンKについては、「骨を作るのを助ける栄養素のひとつです」が追加される見通しで、新たな需要が期待される。J-オイルミルズでは、納豆由来のビタミンK2原料として、オイル品に加え、アルカリ耐性のパウダー品を供給。カルシウムやマグネシウムと組み合わせしやすい点が評価され、骨サポ―ト商品向けのほか、ベースサプリメント向けなどに採用が進んでいる。
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