臨時国会に向けた自民党の布陣の意味と鍵を握る立憲民主党のキーマンとは?今野忍記者が解説!(選挙ドットコム)
53 分前

2026年9月29日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、10月5日に開会する臨時国会に向けて注目される議員定数削減の議論や、自民党の新体制、そして野党のキーマンについて政治ジャーナリストの今野忍記者が解説します。MCの選挙芸人・山本期日前氏も注目する与野党の思惑とは?
今野記者:まず、比例の定数削減の話題です。1年で結論が出なければ比例を削減しましょうとなっていますが、これがおそらく揉めるんですよ、おそらく。
MC期日前氏:また、国会後半の『風物詩』みたいに(会期を)延長するのかどうか」みたいな議論になってくるのが見えますよね。
今野記者:これは多分ないと思う話だけれど、臨時国会の会期を69日間にしたじゃないですか。「60日ルール」というのがあって、衆議院で可決された後に参議院で否決されたり棚上げされた場合60日間で否決したとみなして衆議院に戻り、衆議院で再可決することができます。、自民と維新で3分の2以上の議席を持っている衆議院は通せますが、参議院定数削減の法案は通せるじゃないですか。理屈としては、会期延長しなくても9日以内に提出すれば、最初の日に出したら行けるんですよ。
MC期日前氏:ああー。なるほど!
今野記者:ただ、さすがにやらないと思います。冗談だと思うけれど、俺はある官邸の幹部にそういうシミュレーションを聞いたんですよ。もうこの前ダメになった時に「もう諦めた方がいいですよ」って俺が言ったら、「いや、もう総理と維新の約束だからそうもいかない。これはやらないといけないんだ」と言うわけですよ。
MC期日前氏:えっ、じゃあもう10月の上旬からめっちゃ注目ってことですね。
今野記者:ないと思うけれどね。ただ、最初に出して、もうトコトンやっていくということもなくはないよなと言っています。「今野、煽るな」と怒られちゃうからあんまり言いたくないけれど、衆議院の議院運営委員長は坂本(哲志)さんは「職権委員長」と言われるぐらい、ちゃんと官邸の意向にフルパッケージに忠実じゃないですか。国会対策委員長は梶山(弘志)さんから、異例の抜擢で(高市総理に)枕をプレゼントした村井(英樹)さんに交代したじゃないですか。若いし、絶対に官邸の言うことは聞くじゃないですか。参議院は石井(準一)幹事長を変えたじゃないですか。人事上で見ると、官邸の意向通りに国会を動かせる体制を作っているわけですよ。
ないとは思うけれど、本来だったら消費税法案を通した残りの会期で比例定数削減をやるんだけど、「60日ルール」を想定して先に出しちゃうという乱暴なことを言う人もいるのよ。野党への牽制で、多分ブラフで言っているんだと僕は思うけれどね。
MC期日前氏:衆議院の予算委員長だった坂本哲志さんが今回議運委員長に、元々(衆議院予算委員会の)与党筆頭理事だった斎藤健さんが予算委員長に内定しました。
今野記者:議運委員長が本会議の日程とか、吊るしを下ろすとかを決めるわけだからね。まあないと思うけれど、ただ、やると結局同じことになる可能性もあるわけだよね。消費税法案をなんとか通すじゃないですか。これだって参議院が(与党で過半数に)4議席足りないわけだから。消費税は元々百田(尚樹)代表の日本保守党は「賛成する」と言っていたけれど、残り1%分の給付に関してあまりピンときていらっしゃらないみたいで、絶対賛成かどうかちょっとまた微妙になっているから。
(中略)参議院の方が不透明な中で、消費税をやると結構そこに時間を取られちゃうと思うから、逆に言えばそれで定数削減なんてやったら完全に国会が最初から止まるからね。全面対決になるからね。(中略)
MC期日前氏:今野さんからこういう国対の「技」みたいなのを聞くのめっちゃ楽しいです。今までこういうがわからなかったので。
今野記者:国対は与党も野党もやっていないとわからないですよ。やっぱり安住(淳)さんとか勉強になりますよ。野党の国対を結構長く取材させてもらっていましたが、そういう(蓄積された技術を)持っていたのはやっぱり安住淳さんという政治家ですよね。そういう人も今いないからさ、野党側はカオスだよ。立憲の人が本当大変だと思う。大変というのは、政権側が、です。衆議院に立憲民主党があって安住さんがいたから自民党は立憲とやり取りできたわけです。でも、参院自民党は左派色が強くて、高市自民とは相容れないじゃない。
MC期日前氏:そうですね。今は平成研が強くて、参議院のドンだった青木幹雄さんの息子である青木一彦さんが今回、石井さんから幹事長に変わりました。
今野記者:衆参セットで立憲があったから、衆議院が折れれば参議院も折れるじゃないですか。同じ立憲民主党の中に衆議院も参議院もあるわけだからセットだったけれど、今は参議院だけの政党になっちゃったから、参議院で交渉している国対は立憲とは交渉していない(状態になっている)わけよ。
MC期日前氏:同時に動かせないということなんですね。
今野記者:本来は衆議院で全部まとまって、あとは参議院は追認していくだけだったんだけど、今は別の政党みたいになっているから、より複雑になっています。(中略)だから今国会は、参議院の磯崎(仁彦)国対委員長とか、青木幹事長とか、松山(政司)会長を取材するのはすごい大事になると思う。それをわかっている各社や政治部は、参議院にかなりちゃんとしたエースをつけないと乗り切れないと思う。正しい見立てで記事が書けなくなる。
こんなことないからさ。ねじれとはまた違うんだよね。何と言えばいいんだろう?野党第1党が衆議院と参議院で分かれているという状態だよね。日本の憲政史上あったのかな?
普通は衆議院を取材すれば、例えば今までだったら安住さんを取材していれば、大体わかるわけ。安住さんに取材できなくても、山井(和則)さんとか後藤(祐一)さんとか国対代理のナンバー2がいたから、その辺を取材して安住さんの考えを聞くとかさ。もしくは国対でずっと安住さんと一緒にやっている立憲の国対職員とかに聞けば大体わかるわけよ。
安住さんは毎朝ちゃんと自分の国対部屋に記者を集めていたから。そこで大体の方向性がわかるわけよ。全然手の内は言わないよ。言わなくても、機嫌とか表情も含めて、大体安住さんはわかりやすい人だから「これうまくいっているな」とか俺なんかはわかるから。立憲の参議院の国対だけ取材するって結構大変だと思うよ。だから(立憲国対委員長の)斎藤嘉隆さんが大事だし、あとは参議院議員会長代行になった辻元清美さんが大事だね。
MC期日前氏:辻元さんがここで!ただの会長代行じゃなくて、参議院の野党第1党の立憲側のトップとして。
今野記者:そうそう。辻元さんが面白いのは衆議院の立憲民主党ができた時の国対委員長ですから。国対がわかる、しかも自民党国対をよくわかっている。森山(裕・当時自民党国対委員長)さんとやり合っていたからさ。
MC期日前氏:辻元さんは村井英樹さんとやり合うわけではなくて、あくまで青木ジュニア(青木一彦・参院幹事長)とやることになるのですか?
今野記者:表では参議院の立憲国対委員長の斎藤さんがいるからあれだけど、斎藤さんだけじゃなくて裏で国対とか自民党とある程度方針とかを話せる、辻元さんは策略を練るのが上手いから楽しみですよね。
今野記者:臨時国会は、基本的には9日以内に60日ルール適用なんですけれど、これを見てみると「ないな」と思うのは、やはり各党代表質問があって、横浜市長選があって、10月末までに大体目処がつくのかなと思います。
11月3日にアメリカの中間選挙がございまして、その後には高市総理はAPECに行かなきゃいけないからね。この期間は外交で休戦せざるをえない。ここでは米中(首脳会談)もあるだろうし。12月12日には臨時国会が終わって、これは延長してもいいけれど、その後マイアミでG20に行かなきゃいけないんだよ。
MC期日前氏:じゃあ延長も?
今野記者:まあ延長しても別に総理は外交に行けばいいからそれはいいけれど。ただ、APECとG20はマストだよね。年末には安保3文書の改定とか140兆円規模の予算編成があり、1年が終わりますということになります。
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