富山市の人口水増し問題、地方交付税を6000万円多く受け取る 藤井市長「返金含め対応」 組織的指示を否定も根拠は「信頼」(FNNプライムオンライン)
60 分前

富山市が国勢調査で人口を水増しした問題で、市が今年度の地方交付税を実際より約6000万円多く受け取っていたことが明らかになった。統計法違反の疑いで氏名不詳のまま職員が告発されるなか、藤井市長は幹部への「信頼」を根拠に組織的な指示を否定。しかし市民からは「上からの指示があったのでは」と疑念の声が上がっている。
総務省は2025年の国勢調査の確定値として、富山市の人口を39万9197人と発表した。ところが、5月に公表された速報値は40万2133人と、確定値より2936人多い数字になっていた。
この差が単純なミスではなく、意図的な水増しだったとして、総務省は国勢調査に関わった富山市の職員を氏名不詳のまま統計法違反の疑いで県警に告発した。市の職員が居住実態があるようにみせるために調査票を記入したとみられており、複数の職員が関与した可能性がある。水増しされた人口は少なくとも2000人以上にのぼるとされる。
2日、富山市は人口の水増しによって国から交付される今年度の地方交付税を実際より6000万円ほど多く受け取っていたことを明らかにした。
「速報値に基づいて算出した額との差については約6000万円であることを確認された」
地方交付税は人口規模などをもとに算出されるため、水増しされた人口をもとに計算が行われた結果、市は実際より多い額を国から受け取っていた形だ。
藤井市長はこの事態について「非常に申し訳なく、残念なこと。明らかに間違った行為」と述べ、返金についても「総務省サイドで決めたことには返金も含めてしっかりと対応していきたい」と応じる姿勢を示した。
問題の核心は、なぜ職員が人口を水増ししたのか、そして組織的な指示があったのかどうかだ。藤井市長はこれまで、幹部職員から部下への「水増しの指示はなかった」と断言してきた。
2日の会見でその根拠を問われると、市長は幹部への「信頼」だと答えた。
「私は基本的に企画管理部長も信頼してますし、副市長にも全幅の信頼を置いていますので、『全くわからない』『話をしたことがない』と聞けば、『ああそうか』と信じているという意味であります」
さらに記者から「あくまで信頼関係の中で信じているということか」と問われると、「ご本人の言葉の中で、明確な否定があったのでそこを信じているということ」と答え、今後の捜査を待つ姿勢を示した。
警察の捜査が進むなかで行政運営を円滑に行うため、富山市は今月5日付けで国勢調査を担当していた企画管理課部長などを異動させると発表した。捜査への全面協力を表明しながらも、組織体制の刷新を図る狙いがある。
今回の問題に対し、富山市民からは怒りや不信感の声が相次いだ。
「ちょっと考えられない。なんのためにやったのか」
「信用なくなりますよね。なんのために(国勢調査を回答)したか分からない」
「市長は他人事のように話をしているが市長の責任は重い」
「勝手に担当者がやるわけない。上からの指示があったのでは、上がどこまでなのか」
国勢調査は国の政策立案や地方交付税の算定など、行政の根幹を支える重要なデータだ。それが意図的に改ざんされていたとすれば、富山市への信頼は大きく揺らぐ。職員が何のために人口を水増ししたのか、組織ぐるみの関与があったのか—警察の捜査の進展が待たれる。
(富山テレビ放送)
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