《ブラジル》熊野古道の魅力をブラジルで紹介=3県人会等が「未来への巡礼路」開催=世界遺産の自然、文化、精神性(ブラジル日報)
47 分前

日本を代表する巡礼路の一つ、熊野古道を紹介するイベント「Kumano Kodo: caminho de peregrinação para o futuro(熊野古道―未来への巡礼路)」が10月18日、サンパウロのジャパン・ハウスで開かれる。和歌山、奈良、三重の3県人会と各県庁が共同で企画し、自然や文化、歴史、精神性を切り口に、世界遺産として知られる熊野古道の魅力をブラジルで紹介する。参加無料。
熊野古道は、紀伊半島の山々や森林を通る古くからの巡礼路。熊野三山をはじめとする霊場と京都、奈良などを結び、自然信仰を基盤とする神道と仏教が融合した日本独自の宗教文化を伝えている。ユネスコは2004年、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録し、熊野古道の複数の参詣道も構成資産に含めている。
イベントでは、熊野古道の各ルートや地域の歴史、文化を紹介するほか、3県の伝統衣装、音楽、文化芸能、特産品などを通じて、それぞれの地域の特色を伝える。熊野古道に関する映像やプレゼンテーションも予定し、日本を訪れて実際に歩きたい人に向けた旅行情報も提供する。自然の中を歩きながら自分自身を見つめ直す「巡礼」の意味にも焦点を当てる。
講演者には、熊野古道の専門ガイドとして活動する山脇浩二氏と山田義則氏を招く。
山脇氏は三重県尾鷲市の地方紙で60歳まで記者として勤務した後、熊野古道の専門ガイドに転身。現在は年間約50件のツアーを案内している。特に伊勢神宮から熊野三山へ向かう伊勢路を得意とし、米国、英国、シンガポール、中国、台湾、韓国、ドイツ、スイス、豪州などの訪問者を案内してきた。安全確保と無理のない行程を重視しながら、熊野の文化、精神性、歴史、自然の魅力を伝えている。
山田氏は高校時代から登山に親しみ、大学時代には四国遍路、パリ留学中にはサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路を歩いた。哲学と宗教学を学んだことをきっかけに巡礼への関心を深め、欧州ではフランス、イギリス、ポルトガルなど各地の巡礼路を踏破した。2019年には京都から熊野までの歴史的な巡礼を再現する「平成最後の熊野詣」に参加。その経験を機に和歌山県へ移住し、現在は熊野古道の中辺路を中心に専門ガイドを務めている。
山田氏は熊野古道中辺路ガイド協会会長を務めるほか、熊野ピルグリム代表、紀伊山地の高野・熊野地域の通訳案内士として活動する。巡礼路を歩くことで、信仰と旅が持つ意味を考える活動にも取り組んでいる。
イベントは18日午前10時から約6時間。会場はジャパン・ハウス・サンパウロ(アベニーダ・パウリスタ52番)で、参加申し込みは不要。オンラインでは同館のユーチュオーブでも視聴できる。和歌山・奈良・三重の各県人会と各県庁が主催し、日本総領事館、ジャパン・ハウス・サンパウロが共催。国際交流基金サンパウロ日本文化センターなどが後援する。
遠い日本の山中に続く巡礼路を知ることは、観光地を訪れるだけでは見えにくい日本の自然観や精神文化に触れる機会にもなりそうだ。
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