フェラーリ「12チリンドリ」で六本木から首都高へ! 830馬力のV12で東京を流す気分は?
45 分前
V12エンジンを積むフェラーリ「12チリンドリ」で六本木を出発し、お台場方面へと流してみたら、いったい、どんな気持ちになるのか。実際にやってみた。
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12チリンドリは伝統の自然吸気V型12気筒エンジンを搭載するフェラーリの現行モデル。車名の「12」は「ドーディチ」(イタリア語で12)と読む。「チリンドリ」は「シリンダー(の複数形)」を意味するイタリア語だ。つまり、名前からしてすでに「12気筒」なのである。
ボディサイズは全長4,733mm、全幅2,176mm(!)、全高1,292mm、ホイールベースは2,700mm。長いノーズと驚きの横幅、そしてルーフの低さが、ただ者ではないオーラを漂わせている。
フロント周りの形状は、1960年代の名車「365GTB/4」(通称:デイトナ)へのオマージュを取り入れつつ、最先端の空力を取り入れたデザインだ。空気を切り裂いて突き進む様が目に浮かぶような鋭さがある。
ボディの半分を占めるほどに長いボンネットは逆アリゲーター式。前にヒンジがあって、一般的なクルマとは逆に開くタイプだ。実際に手をかけて開けてみると、その軽さにまたびっくり。
姿を現した赤いヘッドのF140系6.5L V12自然吸気エンジンは、バルクヘッド側にめり込みそうなほど後方にマウントされていて(要するに、ボディの中央側に寄っている)、俊敏な運動性能を維持することに貢献していることがわかる。最高出力830PS/9,250rpm(!)、最大トルク678Nm/7,250rpmという超高回転型で、レブリミットは9,500rpmだという。
GTカーらしく、ラゲッジルームにはそれなりの深さと容量がある。2人分の荷物であれば、問題なく積み込めそうだ。
通常のヒンジ式ドアを開けて乗り込む左ハンドルのコックピットは、明るいブラウンのハイバックレザーシートに上面ブラック、下面レッドのダッシュボードの組み合わせ。我々が思い描くフェラーリのイメージ通りといった感じだ。キャビンはGTカーらしく広々とした2シーター。足元の2ペダルはスムーズに操作できる。
エンジンスタート/ストップはタッチセンサーで行う。ステアリングのセンターパッド下にある赤く輝く場所に触れると電源がオンになるので、ブレーキを踏み、その部分にしばらく触れ続けると、短いクランキングの後にV12が「バフォンッ」と目覚めてくれる。
8速DCTのセレクターはセンターコンソールにある。かつてのMTモデルのようなHパターンの中で、「リバース」「オート」「マニュアル」「ローンチコントロール」を選ぶ方式だ。右側のステアリングパドルを引けば「ドライブ」に入る。
眼前には、9,250rpmからレッドゾーンに入る大きなタコメーターを備えたコックピットメーターがドライバーに挑みかかるかのように輝いている。さらに、センターディスプレイと助手席側にも専用ディスプレイが配置される。
「Ferrari Festival Tokyo 2026」(会期:10月4日まで)の会場となっている六本木の東京ミッドタウンをスタートして飯倉から首都高へ入り、レインボーブリッジを抜けてお台場でUターンし、スタート地点のザ・リッツ・カールトン東京に戻るという短い試乗(40分ほど)だったが、助手席には欧州で10年ほどレース活動を行っていた(現役F1ドライバーとも競っていた)某選手が乗ってくれていたので、話が弾むし誠に心強い。
渋滞する街中では車線変更するたびに周りのクルマがスペースを空けて譲ってくれたり(左ハンドルなので右後方の確認がしにくい)、ETCレーン通過時には2m超えの車幅に緊張したりだったが、ブリッジを抜けたところで前方が空いたので、ステアリングの「マネッティーノ」で「SPORT」から「RACE」に切り替えてシフトダウンし、12気筒のハイトーンを存分に味わった。電気を多用した最近のモデルでは絶対に味わうことができない官能的なこの音。月並みだけれど、もう、それを聴くだけで幸せな気分に浸ることができたのだ。
お台場のUターンでは「4WS」(4輪操舵システム)のありがたみを実感。「ここでは無理そう」と思えた場所でも、一発で転回を完了することができた。
ちなみに、このフロントミッドシップ、後輪駆動のGTカーだが、パフォーマンスは0-100km/h加速2.9秒、最高速度340km/h以上とされている。そして、クーペモデルの標準価格は5,674万円だ。
1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。RJC(日本自動車研究者ジャーナリスト会議)会員。
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