課題山積み“戒田ニデック”新体制始動、拡大路線で生じた歪みを修正できるか(ニュースイッチ)
48 分前

ニデックは29日、新たな経営体制を始動した。不正会計や品質問題への対応に加え、大規模減損処理の検討など課題が山積する中、社長執行役員最高経営責任者(CEO)兼最高技術責任者(CTO)に就いた戒田理夫氏が再建のかじを握る。M&A(合併・買収)で拡大したグループにソフトで横串を通し、共通基盤の構築やAI(人工知能)駆動型開発などにより再統合を進める考えだ。創業以来の成長モデルを見直し、ハード中心からソフトとソリューションを融合した企業へ転換できるか。“戒田ニデック”の真価が問われる。(京都・阿部未沙子)
「M&Aで大きくなってきたため、一気通貫でガバナンス(統治)を通せと言われてもなかなか通らない」。ニデックの戒田社長はグループが抱える課題をこう表現する。同社は10月1日、グループ横断組織「ソフトウェア技術開発センター」を発足する。狙いはソフト開発力の強化だけではない。共通プラットフォーム(基盤)の整備や開発手法の標準化を進め、技術面からグループの団結を図る。
戒田社長はシステムや開発基盤の分散が、一連の問題の背景の一つとの認識も示す。同センターでは事業部やグループ会社と連携しながら共通基盤の構築を進める考え。柱となるのがAIを活用した開発だ。単なるコード生成だけではなく、要件定義から設計、コーディング、デバッグ、テストに至るまで一貫したAI駆動型の開発を目指す。
対象領域はモーター制御にとどまらない。「ヒューマノイド(ヒト型)ロボットをやろうと思っても、コンポーネンツは持っているが、システムソフトやAI関連ソフトが要る」(戒田社長)。欧州向け製品ではサイバーセキュリティー対応も不可欠だ。「共通のものを作っていくことが非常に重要なミッションになる」(同)と強調する。
新たなセンターは日本側40人、インド側60人の計100人体制でスタートする。日本側40人のうち26人は事業部やグループ会社からの兼務者だ。組織の本拠地はニデック新川崎テクノロジーセンター(川崎市幸区)に置くが、各拠点から参加するバーチャル組織として運営する。
ソフト人材の拡充も急ぐ。ニデック全体のソフト人材は現在約600人。2030年までに800人に増やし、インドも60人から250人規模に拡大する方針だ。外部パートナーを含めて1500人体制を目指す。人材確保に向けてはインドの大学などとの連携も進める。
センターではモーター制御だけではなく、ソリューションに近いサービスの開発も行う方針。モーターやセンサーから取得したデータを解析し、予知保全や自律制御につなげる仕組みの構築を視野に入れる。
不正会計や品質問題への対応を進めるニデックにとって、ソフト強化は単なる新規投資ではない。共通基盤とAI駆動型開発を通じてグループに横串を通し、拡大路線で生じた歪みを修正する改革でもある。新センターは、経営再建と次の成長モデル構築の成否を占う試金石となりそうだ。
ニデックは29日、新たな経営体制を始動した。不正会計や品質問題への対応に加え、大規模減損処理の検討など課題が山積する中、社長執行役員最高経営責任者(CEO)兼最高技術責任者(CTO)に就いた戒田理夫氏が再建のかじを握る。M&A(合併・買収)で拡大したグループにソフトで横串を通し、共通基盤の構築やAI(人工知能)駆動型開発などにより再統合を進める考えだ。創業以来の成長モデルを見直し、ハード中心からソフトとソリューションを融合した企業へ転換できるか。“戒田ニデック”の真価が問われる。(京都・阿部未沙子)
「M&Aで大きくなってきたため、一気通貫でガバナンス(統治)を通せと言われてもなかなか通らない」。ニデックの戒田社長はグループが抱える課題をこう表現する。同社は10月1日、グループ横断組織「ソフトウェア技術開発センター」を発足する。狙いはソフト開発力の強化だけではない。共通プラットフォーム(基盤)の整備や開発手法の標準化を進め、技術面からグループの団結を図る。
戒田社長はシステムや開発基盤の分散が、一連の問題の背景の一つとの認識も示す。同センターでは事業部やグループ会社と連携しながら共通基盤の構築を進める考え。柱となるのがAIを活用した開発だ。単なるコード生成だけではなく、要件定義から設計、コーディング、デバッグ、テストに至るまで一貫したAI駆動型の開発を目指す。
対象領域はモーター制御にとどまらない。「ヒューマノイド(ヒト型)ロボットをやろうと思っても、コンポーネンツは持っているが、システムソフトやAI関連ソフトが要る」(戒田社長)。欧州向け製品ではサイバーセキュリティー対応も不可欠だ。「共通のものを作っていくことが非常に重要なミッションになる」(同)と強調する。
新たなセンターは日本側40人、インド側60人の計100人体制でスタートする。日本側40人のうち26人は事業部やグループ会社からの兼務者だ。組織の本拠地はニデック新川崎テクノロジーセンター(川崎市幸区)に置くが、各拠点から参加するバーチャル組織として運営する。
ソフト人材の拡充も急ぐ。ニデック全体のソフト人材は現在約600人。2030年までに800人に増やし、インドも60人から250人規模に拡大する方針だ。外部パートナーを含めて1500人体制を目指す。人材確保に向けてはインドの大学などとの連携も進める。
センターではモーター制御だけではなく、ソリューションに近いサービスの開発も行う方針。モーターやセンサーから取得したデータを解析し、予知保全や自律制御につなげる仕組みの構築を視野に入れる。
不正会計や品質問題への対応を進めるニデックにとって、ソフト強化は単なる新規投資ではない。共通基盤とAI駆動型開発を通じてグループに横串を通し、拡大路線で生じた歪みを修正する改革でもある。新センターは、経営再建と次の成長モデル構築の成否を占う試金石となりそうだ。
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