【何がどう違う?】スライドドアでフル装備の「ラッコ」とシンプル追求の「eスカイ」に見る軽乗用EVの使い勝手の差(carview!)
56 分前

ここへきてがぜん面白くなっているのが、軽電気自動車(EV)の世界。
もう多くの人は忘れてしまったかもしれないけれど、何を隠そう世界初の量産電気自動車は軽自動車(2009年発売の三菱「i-MiEV(アイ・ミーヴ)」だったりして。その発売は専用ボディの量産電気自動車としては世界初となる日産「リーフ」が世に送り出される1年半も前のことだ。
つまり量産電気自動車のルーツは軽自動車にあると言っても過言ではない(誇張がインフレ気味)。
そもそも、軽自動車と電気自動車の相性はとてもいい。なぜなら軽自動車の移動は近距離が多いから。すると電気自動車の弱点と言われる航続距離の問題はさほど気にならないし、車体の小ささからくる軽さも航続距離にとって有利に働く。
先日発売されたBYDの軽電気自動車「ラッコ」が「軽自動車としては異様に重い」なんてネットの餌になっているけれど、はっきり言って電気自動車としては超軽量の部類といっていい(ホンダ「スーパーワン」はもっと軽いけれど)。
車体が軽くて航続距離が短めでいいならばバッテリーを小型化できる。小さいバッテリーなら(軽自動車の多くは大容量急速充電器の受け入れ電力量が少なめとはいえ)充電時間は短く済むし、高価なバッテリーをたくさん積まなくていいという事は価格を抑えられるということでもある。いいじゃないか。
日本における電気自動車の現実解は、ファーストカーとしてエンジン搭載車を持ち、セカンドカーとして軽もしくは小型の電気自動車を持つこと。筆者はそう考えている。そして日本において、各社が小さいEVに力を入れる理由はそこにある。
というわけで最近の軽EVの話題を盛り上げているのが、件のラッコだ。BYDという海外メーカーが、日本独自の規格である軽自動車を日本市場のため専用開発したというのだから驚くなっていうほうが無理。
しかも、これまで日本の自動車メーカーが送り出さなかった、いや送り出せなかったスーパーハイトワゴンタイプの軽電気自動車だというのも重要なポイントだ。
ハイトワゴンは背の高いボディに広い後席スペースとスライドドアを組み合わせたパッケージが特徴だが、その電気自動車はこれまで存在しなかったのである。
軽乗用車の約6割がスライドドアと言う時代に、日本の自動車メーカーによるスライドドアの軽乗用電気自動車はいまだに存在しないのだから不思議でしかない。
ここへきてがぜん面白くなっているのが、軽電気自動車(EV)の世界。
もう多くの人は忘れてしまったかもしれないけれど、何を隠そう世界初の量産電気自動車は軽自動車(2009年発売の三菱「i-MiEV(アイ・ミーヴ)」だったりして。その発売は専用ボディの量産電気自動車としては世界初となる日産「リーフ」が世に送り出される1年半も前のことだ。
つまり量産電気自動車のルーツは軽自動車にあると言っても過言ではない(誇張がインフレ気味)。
そもそも、軽自動車と電気自動車の相性はとてもいい。なぜなら軽自動車の移動は近距離が多いから。すると電気自動車の弱点と言われる航続距離の問題はさほど気にならないし、車体の小ささからくる軽さも航続距離にとって有利に働く。
先日発売されたBYDの軽電気自動車「ラッコ」が「軽自動車としては異様に重い」なんてネットの餌になっているけれど、はっきり言って電気自動車としては超軽量の部類といっていい(ホンダ「スーパーワン」はもっと軽いけれど)。
車体が軽くて航続距離が短めでいいならばバッテリーを小型化できる。小さいバッテリーなら(軽自動車の多くは大容量急速充電器の受け入れ電力量が少なめとはいえ)充電時間は短く済むし、高価なバッテリーをたくさん積まなくていいという事は価格を抑えられるということでもある。いいじゃないか。
日本における電気自動車の現実解は、ファーストカーとしてエンジン搭載車を持ち、セカンドカーとして軽もしくは小型の電気自動車を持つこと。筆者はそう考えている。そして日本において、各社が小さいEVに力を入れる理由はそこにある。
というわけで最近の軽EVの話題を盛り上げているのが、件のラッコだ。BYDという海外メーカーが、日本独自の規格である軽自動車を日本市場のため専用開発したというのだから驚くなっていうほうが無理。
しかも、これまで日本の自動車メーカーが送り出さなかった、いや送り出せなかったスーパーハイトワゴンタイプの軽電気自動車だというのも重要なポイントだ。
ハイトワゴンは背の高いボディに広い後席スペースとスライドドアを組み合わせたパッケージが特徴だが、その電気自動車はこれまで存在しなかったのである。
軽乗用車の約6割がスライドドアと言う時代に、日本の自動車メーカーによるスライドドアの軽乗用電気自動車はいまだに存在しないのだから不思議でしかない。
そんな“ラッコフィーバー”も冷めやらぬなかで、次なる軽乗用電気自動車が現れた。スズキ「eスカイ」だ。果たしてeスカイはラッコを蹴散らすことができるのか?
「輸入スーパーハイトワゴン(スライドドア)VS国産ハイトワゴン(非スライドドア)」という非常に興味深い戦いがはじまろうとしているのである。両者の違いを改めて確認しておこうというのが、この記事の趣旨だ。
まずパッケージング。ラッコはスーパーハイトワゴンであり、昨今の軽乗用車界においては一丁目一番地。家に充電環境があって近場しか乗らないならばホンダ「N-BOX」やスズキ「スペーシア」、そしてダイハツ「タント」あたりから乗り換えても使い勝手に不満は一切ないだろう。後席ドアはスライド式で、電動開閉機能も全車に標準装備する。
いっぽうeスカイはハイトワゴン。スズキ「ワゴンR」とかダイハツ「ムーヴ」あたりと同じ感覚だ。後席ドアはヒンジ式なので、スライドドアを求めるユーザーには不向きと言える。
後席に対する考え方も違う。ラッコはまさにスーパーワゴンで、後席は単に広いだけでなくシートは左右独立のリクライニングやスライドが可能。センターアームレストまで設定していて、居住性も荷室アレンジも実用性が高い。
いっぽうeスカイは左右独立の格納こそできるものの、リクライニングやスライドはナシ。軽量化に貢献していると同時に、とてもシンプルである。
ラッコは装備も充実。左右電動のスライドドアに加え、10.1インチと大型のディスプレイオーディオやアダプティブクルーズコントロールを全車に標準装備する。
現在販売している日本メーカーの軽自動車では「ホンダN-WGN」にしか採用のないテレスコピックステアリング(ハンドル前後調整機能)まで全車に組み込むのだから恐れ入る。
最上級グレード「300プレミアム」になると運転席の電動調整機能や保温機能付きのドリンクホルダーまで装着される。装備の充実度は至れり尽くせりと言っていい。
逆にeスカイは、10.1インチのセンターディスプレイやアダプティブクルーズコントロールは上級グレードだけの設定。装備面に関してはかなりシンプルという印象だ。
ちなみに1充電航続距離はラッコは210kmと320kmなのに対し、eスカイは310km(プロトタイプ値)とされている。すなわち上位グレードであれば互角だが、ベーシックグレードではeスカイがリードとなる。
こうして比べてみると、パッケージングも違えば後席ドアのタイプも違うし、後席に対する考え方も装備水準も全く違う。どうしてここまで違うのか?
といっても両者が異なる理由はシンプルだ。狙っているターゲット層が異なるからである。「軽乗用電気自動車」という括りでは一緒だけど、「誰のためのクルマか?」となればラッコとeスカイは全く別のキャラクターである。
ラッコが狙うのは、スーパーハイトワゴンからの買い替え層だ。いまN-BOXやスペーシアやタントに乗っている人が「次は電気自動車にしよう」と思ったときに、なんの不便も我慢もなく乗り換えられる電気自動車を用意したのである(同様の国産車が見当たらないうちに)。
いっぽうでeスカイが狙うのはそこではない。「スペーシアから乗り換えてもらう」なんて、ゼロとは言わないがほとんど考えていないのだ。
ではeスカイは誰のためのクルマか?
「(スライドドアを必要としスペーシアに乗っているような)ファミリー層以外で、軽自動車を日常の足として使っている人たち」なのだという。具体的にワゴンRや「アルト」を愛用している人たちだ。
彼ら、彼女らは1人もしくは2人でクルマ移動することが多く、後席はほとんど使わない。軽自動車を「足」として割り切っているのだ。だからシンプルな構造とし、軽量化と価格低減に舵を切っている。
パッケージングを見ても、背が高くないのは「それほど背が高くない軽自動車を求める人たち」をターゲットとすることで軽量化と空気抵抗低減を実現し、そのぶん電費をよくしてバッテリー積載量を減らしつつ航続距離を伸ばしているというわけである。
記事執筆時点でeスカイの価格はまだ公表されていないが、「さすが良品廉価のスズキ」という水準に納めてくるに違いない。少なくとも装備の差を考えると(補助金を考慮したうえでも)ラッコより安くならないと、消費者は納得しないだろう。
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