中古車販売店で、登録から「1年」しかたっていない車が新車より100万円近く安く売られていました。ほとんど新車なのに、なぜこんなに安いのでしょうか? 購入する際の注意点はありますか?(ファイナンシャルフィールド)
53 分前

初度登録からわずか1年、見た目もきれいで走行距離も少ない中古車が、新車より100万円近く安く売られていると、「何か大きな問題があるのでは」と不安になるかもしれません。しかし、中古車の価格は年式だけで決まるわけではありません。需要と供給、走行距離、車両状態、グレード、使用歴など複数の要素で大きく変わります。
国土交通省の中古車市場に関する資料では、中古車の取引価格は、年式、走行距離、機能状態、整備状況、不具合の有無などを勘案し、オートオークション相場なども参考にして決まるとされています。さらに中古車価格は需要と供給の影響も受けます。
そのため、登録から1年しかたっていなくても、人気が低いグレードやボディカラー、モデルチェンジ前の車種、流通台数が多い車種などは価格が下がりやすくなります。反対に、中古でも人気が高く供給が少ない車種は、新車価格との差が小さいこともあります。
また、新車はメーカーオプションや保証、最新仕様などを含めて購入できる一方、中古車はすでに仕様が固定されています。「ほぼ新車に見える」ことと、新車と同じ価値であることは必ずしも一致しません。
購入前に特に確認したいのが修復歴です。自動車公正取引協議会のルールでは、車体の骨格に当たる部位に修正や交換歴があると判断された場合、「修復歴あり」と表示され、修復箇所も書面で示されます。
年式が新しくても、修復歴がある車は価格が低くなることがあります。短期間でもレンタカーとして多くの人が使用していた車や、走行距離が多い車であれば、登録から1年でも価格に差が出る可能性があります。
中古車を比較するときは、車両本体価格だけではなく支払総額を見ることが重要です。自動車公正取引協議会の中古車表示ルールでは、広告で販売価格を表示する場合、購入時に最低限必要な費用を含む「支払総額」を表示することとされています。
車両価格が安く見えても、諸費用やオプションが加われば新車との差が縮まることがあります。新車側についても値引きや購入支援がある場合があるため、「新車メーカー希望小売価格」と「中古車の車両価格」だけを比べるのではなく、最終的な支払額で比較しましょう。
中古車広告では、走行距離、修復歴の有無、定期点検整備の有無、保証の有無などが重要な確認項目です。「保証付き」であれば、保証内容や保証期間、保証走行距離数が表示されます。新車保証が残っているように見えても、保証継承の手続きや条件が必要な場合があるため、販売店に確認しましょう。
現車確認ができるなら、外装・内装の傷、タイヤの摩耗、におい、電装品の動作なども確認します。年式が新しいというだけで判断せず、整備記録簿や車両状態評価書があれば内容を見ておくと安心です。
加えて、1年落ちの車では「新車時のメーカー保証がどれだけ残っているか」も確認したいポイントです。保証期間が残っていても、名義変更後に保証を引き継ぐための点検や手続きが必要な場合があります。
購入価格だけでなく、納車後に安心して乗るための費用まで含めて比較すると、100万円の価格差が本当に大きいのか判断しやすくなります。
登録から1年の中古車が新車より100万円近く安くても、それだけで問題車とは限りません。中古車価格は年式だけでなく、需要と供給、走行距離、グレード、修復歴、使用歴、車両状態などで決まります。
購入時は「なぜ安いのか」を販売店に確認し、修復歴、使用歴、保証、整備、支払総額まで確認したうえで、新車との価格差が妥当か判断することが大切です。
(一社)日本中古自動車販売協会連合会 カーボンニュートラルに向けた 中古自動車販売について
一般社団法人自動車公正取引協議会 中古車の必要表示
一般社団法人自動車公正取引協議会 中古車の品質表示
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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