住民困惑…値上げの秋きょうから 水道料金約40%増の自治体も 背景に人口減、老朽化(テレビ朝日系(ANN))
44 分前

中東情勢悪化の影響などを受け、1日から飲食料品の3000品目以上が値上げされます。さらに、全国で公共料金の値上げも相次いでいます。埼玉県では、水道料金を4割近く引き上げる自治体もあります。
「(Q.(水は)ずっと流しっぱなし?)そうだよ。何回かさらさないとね。お水がきれいになるぐらいまでは」
武蔵野うどんを提供するこちらのうどん店。温かいつけ汁で食べる、冷たくてコシの強いうどんが人気のメニューです。
おいしいうどんを作るために欠かせないのが、水。1日からの値上げに、店主の小峰さんは頭を抱えます。
「お水は大きいですね。あそこにある大きい釜。あの中で使う水が、6〜7割占めています。あとはうどんを上げて、それをさらして、よくぬめりを取って洗うでしょ。もうそれは、水道出しっぱなしですからね」
ぬめりが出るとゆで上がりに影響するため、うどんをゆでるための大きな釜のお湯は、一日6回ほど入れ替えるといいます。このほかに、ゆで上がった麺を締める水や自家製のめんつゆ作り、さらには洗い物など、多くの水を使用します。
店がある埼玉県狭山市では、1日から水道料金が平均で約30%値上げとなります。
「きついですよね。今はもう水道料金だけじゃないからね。野菜もそうでしょ、小麦粉でしょ、それから食用油でしょ、すべてですよね」
食材などが次々と高騰する中、値上げとなる水道料金。コストが上がっても、すぐに商品の値段を上げることは難しいといいます。
「なかなかそれを(商品の)値段に反映することというのは難しいんですよね。お客さんのことを思うと、やっぱり客離れも心配だしね」
1日から水道料金が値上げとなる春日部市。その値上げ幅は平均で38%。この大幅な値上げに、街では困惑の声が上がっています。
年金受給者 春日部市民
「困りますね。(水道料金が)上がったら。生活が困窮しちゃう」
「電気代もあがるんですよね。(今年の冬は)石油ストーブにしようと思ったんだけど、灯油も高いから、どうしたらいいのか分からない」
1日から電気・ガス料金が値上がりする中、追い打ちをかけるかのような水道料金の値上げ。すでに節水を実施している人もいました。
年金受給者 春日部市民(87)
「私たちの年代になると年金生活じゃないですか。もう収入はないわけだから、頭痛いです」
年金暮らしの女性は、水道の水を使わないこんな工夫をしています。
「これ。きのう汲んできたばっかりだからまだあるんだけど、無料なの。これいっぱいで」
近くのスーパーで配布している無料の飲料水を、2日に1度もらいに行っているといいます。
「(無料の飲料水を使うのは)コーヒーとか。あと、ご飯炊く時くらい」
「洗いながら(水を)ためて、これで(他の物を)洗って、それから最後にゆすぐという感じ。前はジャージャーだったけど、もう節約する方法を考えなくちゃなと思いながら」
洗い物は、おけに水をためて節水。水道を極力使わないように工夫をしていました。
「水は絶対切らせらんないね、命に関わるから。我々だけじゃなく、若い人も大変じゃないかなと思うの。値上がりだけは勘弁して下さいって言いたくなる」
水道料金値上げの影響はサービス業にも。春日部市で100年以上続く理容室も、大幅な値上げに困惑していました。
理容いわい 岩井友紀さん
「正直厳しいですよね。できれば、そのままでいてほしいですけど。春日部市は今まで安かったみたいな話も聞くので、しょうがないのかな」
散髪後に欠かせないサービスの一つが、シャンプー。髪を洗い流した後のリンスなどを含め、たくさんのお湯を使います。
理容いわい 岩井康真さん
「水ケチれないじゃないですか。シャンプー簡単にするわけにもいかないし。最低限洗って使う量って決まっちゃいますよね。厳しいですね」
「タオル、大体これで4〜5人分」
こちらの理容室では、タオルの洗濯は一日に3〜4回。さらに、客が入れ替わるたびに、くしやブラシなどの道具の洗浄や手洗いも欠かさず行うため、節水するには限界があるといいます。
1日からの値上げで負担増となりますが、散髪などの料金値上げは考えていないということです。
「とりあえず今のところ。やっぱりお客さんの反応が一番怖いんで。まあ、がんばります」
なぜ春日部市では、水道料金が4割近くも値上がりするのでしょうか。
春日部市 上下水道部
「主な要因といたしましては、まず1点目、人口の減少、節水機器の普及と生活様式の変化に伴いまして、皆様一人ひとりがお使いになる使用水量が年々減少している現状にあります」
「2点目につきましては、浄水場の施設が老朽化をしているような状況になっておりまして」
建設から56年が経過したこちらの浄水場。設置されている配管をよく見ると、さびが見えます。
「もともとは鉄製のものだったんですけれども、老朽化に伴いまして、部分的にステンレス、さびにくいものに修繕していっている状況」
こちらの貯水槽は、壁の一部が崩れ、はげ落ちています。
「老朽化や耐震の対策を着実に進めていくためには、今後多額の費用がかかってくる、というふうに見込んでいるところになります」
今回、水道が平均38%、下水道が平均25%値上がりする春日部市。しかし、上下水道サービスを維持していくためには、さらなる値上げが必要だといいます。
「段階的な検討をさせていただいたものになりまして、次は令和10年(2028年)の4月に改定を予定」
(2026年10月1日放送分より)
本文の著作権はYahoo!ニュースにあります。